La cadetta Yumikko

ソプラノ歌手 森有美子 オフィシャルブログ

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終わりました~

DSC_0189本番が終わったばかりで疲れているはずなんだけど、なんだか寝付けないので書いてみています。今日無事に「恋人達の学校~Cosi fan tutteハイライト~」の公演が終了しました~!!

今回はカフェで公演をすることを前提にしていたので、ハイライト公演といっても演奏会形式にちょっと動きをつけたくらいでと考えていました。しかし、3時間かかるオペラを2時間にカットするには…?と考えて、シーンを大幅に飛ばす代わりにいろいろなところで日本語のナレーションや台詞、芝居を入れてみることに。原稿も何種類も作ってみました。最初はレチ部分を全て日本語の台詞に直そうと思ったのですが、これは芝居が本職でない私達にはちょっと厳しいかなと思って、結局アルフォンソ、デスピーナをストーリーテラーにして、残りの人は独白でシーンの説明をしてもらったり、レチ部分を短縮してちょっとした芝居をしてもらったりすることに落ち着きました。

DSC_0190基本的にはナレーター役となる人、特にアルフォンソとデスピーナはかなりの量の台詞なので、台本を手にして読んでいいということにしていたのだけど、2人が、暗記でやりたい!と言ってくれため、必然的に他の人たちも台本なしの流れに(笑)。これは結構大変だったと思います。。。

そして、なんといってもハイライト…って大変(笑)!あはは。ハイライトにすることでお話はコンパクトになっていくけど、アリアも各自2曲ずつあるうち1曲は削っているので、つまり人が歌っている間に休むという時間があまり取れない(笑)。そっか、オペラってちゃんとその辺のこと考えて書かれてるんだよなー、とか当たり前のことを再認識。

私は2曲のうち有名な“Come scoglio”ではなく、後半の“Per pieta”のアリアの方を歌ったのだけど、このアリアは本当に素晴らしいアリア。そして素晴らしく難しい。。でも、モーツァルトのアリアの不思議なところは、最初こんな曲歌えない~とびびっている曲でもさらっていくうちになんとか少しずつ歌えるようになってくることである(もちろん、満足できるようは歌えるようにはならないけど)。まるでモールアルトが、さあ、大丈夫、ここまでおいで、と言ってくれているような、何かに導かれていく感覚。この感覚がモーツァルトの不思議なところ。まあ単に私がモーツァルトが好きで、声が体に合っているのかもしれないけど。2つある姉妹のデュエットも、歌っているだけで恋をする女の子の気持ちになってワクワクしてくるし、フェランドとのデュエットはなんともエロくて甘い。

しかし、散々1幕、2幕と歌ってきたほんとに最後の最後に、このロングアリアが来ているこのしんどさ(笑)。でもこのアリアはフィオルディリージの情の深さと葛藤を表す重要なアリアでもある。しかし、あのアリアがあるにも関わらず、次のデュエットであっさり新しい恋人に陥落してしまう…という衝撃。う~ん、この辺りの心情表現はもうちょっと深く掘り下げていく必要がありそうです。

そして舞台のスタイルとしては、原語がイタリア語、台詞日本語、しかも日本語の台詞の後すぐにイタリア語の曲を歌い出す、というシーンも多くあったので、その切り替えもちょっとこなれないとうまくバランスが取りづらいかもねー?

などなど、ほとんどのキャストが歌いっぱなし、しゃべりっぱなしとなってしまい、結構みんなに無理させちゃったな~と思うことはたくさんあったのだけど、本番はみんな見事に、事故なく(笑)、役を演じ切ってくれました!お客さんも最初はこういった形式に戸惑っている感があったのだけど、後半くらいからはだいぶリラックスして芝居を楽しんでもらえたようでよかったです。

私の個人的な見解だけど、やっぱり危なげない本番をこなすより、ちょっと冒険したり、新しい試みをしたり、自分にちょっと何かしらの圧をかけて臨む本番の方がやはりやりがいもあるし、得るものも大きいと思う。圧が大きいほど事前に自分にかかるプレッシャーは大きいけれどね。今回はこの企画の台本を書いたのも自分だし、演奏するのも自分だし、なかなか客観的に捉えることができないので、ほんとにこれでお客さんに伝わるかな?とか、楽しんでもらえるかな?といろいろ不安もあって、本番1週間前まではなんだか毎日毎日緊張していました。でも、キャストメンバーが本当にあれこれと工夫して新しいアイデアなども出してくれていたので、ああ、もう後はみんなに任せれば大丈夫だな、あとはもうここから先はモーツァルトの音楽に委ねてしまえばいいなと思ってからはすっと気が楽になって、自分のことだけに(笑)集中することができました。

前回やはりモーツァルトの「劇場支配人」をやった時にも同じように台詞を交えてやったのだけど、これは作品自体が短いし、台詞や芝居なども入れやすいストーリーだったので比較的スムーズに行ったような気がします。でもやはり芝居が本職でない私達がこういったスタイルをとるには、芝居や段取りにかける稽古時間をもっとしっかり取って、音楽稽古以上に芝居稽古を体で覚えるまでやらないとやっぱりちょっと本番に不安な気持ちが残ってしまうなあということが今回の反省点。

せっかくなのでもうちょっとこなれた状態でもう一度やりたいという声がみんなからあがったので、来年辺りに同じメンバーでの再演をしたいなと思っています!チャリティーで地方公演でもしたいね、なんて話してるけど、この演目を持ってったら多分1日でバテてしまいますね…!!

DSC_0183最後におまけ。前回劇場支配人をやった時のメンバーが遊びに来てくれたので、記念に(笑)。彼らもすごーく演技達者で面白いので(もちろん演奏も素晴らしいです_笑)、またいつか一緒に演奏したいなあ~!
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プロフィール

Yumiko Mori

Author:Yumiko Mori
森有美子(ソプラノ)http://twitter.com/yumikomori
東京音楽大学声楽演奏家コース卒業。東京音楽大学卒業後、東京芸術大学音楽学部声楽科を経て2002-03年度ロータリー財団国際親善奨学生としてイタリア・ローマのAccademia Internazionale di Musicaへ留学。帰国後、東京芸術大学大学院古楽科バロック声楽専攻修士課程に入学。特にバロック初期のイタリア音楽を専門に研究し、修士課程を修了。宗教曲、バロック音楽からオペラ、現代曲の委嘱作品の録音など幅広いレパートリーをこなす。2010年には金子みすずの詩集による歌曲集「わらひ」(久保田翠作曲)CDもリリース。また、デュオアンサンブル「Gemelli」、トリオアンサンブル「La Musica Secreta」、リコーダーアンサンブル「Ederebivere」などを結成、様々なタイプのアンサンブル活動にも力を入れている。日本ヘンデル協会、日本イタリア古楽協会会員。趣味は美味しいものを食べること、いろいろなお菓子を作ること。将来、カフェを併設したコンサートサロンを経営するのが夢。

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